日本代表、ベトナム戦&オマーン戦の結果と内容次第で森保監督の去就が決まる可能性 (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Sano Miki

 1勝1分けならまだ何とかなるかもしれないけど、ベトナムというのはアジアのなかで実力を上げてきているグループのひとつ。勢いがあるし、ホーム戦だし、意外にやるんじゃないですか。だから、ここで実力差どおり2-0、3-0できれいに勝てるかどうかがまず問題だという気はします。もしベトナムに引き分けたら、その時点で更迭される可能性が高い。フランスW杯予選での加茂周監督が解任されて岡田武史監督に交代した時と同じです。

浅田 今までの日本も、最終予選で「ここ落としたらヤバいぞ」みたいなことはそれなりにありました。でも、そういう試合にすごく強かった。前回で言えば、初戦でUAEに負けたけれど、その後の試合で盛り返しました。今回のケースで言うと、サウジ戦がそうなるべき試合だったと思うのですが、そこでコロッと負けちゃったところに、非科学的な言い方をすれば神通力がなくなったのを感じます。

 ただ、逆の話になりますが、先日のオーストラリア戦を見ていて僕が思ったのは、フランスW杯予選の時のカザフスタン戦とウズベキスタン戦を足したような試合だった、ということです。カザフスタン戦は、秋田豊のヘディングで先制して、勝てそうだと思ったら最後に入れられて引き分けて加茂監督が解任された。岡田監督が監督になった次のウズベキスタン戦では「これは負けそうだ」と思った瞬間、クロスがなぜかそのまま入って引き分けに持ち込んだ。オーストラリア戦の浅野拓磨のゴールには、ちょっとそれに近いものを感じて、もしかしたら流れが変わり始めているのかもしれないという気がしました。

 だからここでポンポンと2連勝すれば、本格的に流れが変わってくる可能性もあるし、それこそベトナム戦に引き分けたら「やっぱりダメだ」という話にはなるんだと思います。予選が始まるまでは、10月のサウジアラビア戦、オーストラリア戦がライバルとの直接対決で大事な2試合だと言われていたけれども、むしろ11月の2試合のほうが重要になってきましたね。これで負けるとプレーオフにも回れない可能性が出てきますから。

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