岡崎慎司が明かすW杯最終予選、劇的ゴールの後日談。「勘違いして天狗になることはなかった」 (4ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Jinten Sawada/AFLO

 ただし、今も現役を続ける岡崎にとって、ワールドカップ最終予選は客観的に外から眺める試合ではない。

「大前提として、もちろん、僕もこのワールドカップの最終予選に入りたいっていうのがあります」

 そう語る岡崎は、「日本に苦戦してもらえたほうが、僕としてはチャンスなんですけどね(苦笑)」と言い、日本代表への強い意欲をうかがわせる。

「もちろん、いつも戦う気持ちでいます。最終予選の組み合わせが決まった時も、やっぱりまだ、『ここはやりづらいだろうなぁ』とかっていう見方をしているんでね。ということは、チャンスを待っているんだと思います。その(当事者としての)見方がなくなったら、日本代表は諦めますけど。

 やっぱり選手である以上、こういう時に自分が必要になるだろうなとか、重要な試合で自分が前線に入ったら何ができるかなとか、そういうことはいつも考えています」

 新たなシーズンが幕を開けてもなお、なかなか決まらなかった今季の所属クラブも、8月に入り、スペイン2部のカルタヘナに決定。日本代表復帰へ向け、岡崎は動き出している。

「ワールドカップで結果を出せば、すべてを変えられる。ワールドカップにはそれだけの魅力があります。3大会出ましたけど、悔しさも残っているし、まだまだ自分の中ではやらなきゃいけないことがある。今はそのためにがんばっています」

(おわり)

岡崎慎司(おかざき・しんじ)
1986年4月16日生まれ。兵庫県出身。スペイン2部リーグ、カルタヘナ所属。W杯出場3回(2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、2018年ロシア大会)。国際Aマッチ出場119試合。50得点。

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