パリ五輪のU-23日本代表メンバーを予想。「史上最強」は塗り替えられる!? (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 久保同様、パリ世代でありながらすでに海を渡っているのが、斉藤光毅(ロンメル)だ。

 斉藤は昨季横浜FCの主力FWとして活躍し、年代別代表では飛び級で2019年U-20ワールドカップに出場している。同世代のFWの中では際立った実績を残している選手だ。3年後にはパリ世代の中心として、ヨーロッパで成長した姿を見せてくれることが期待される。

 そしてもうひとり、同じく飛び級で2019年U-20ワールドカップを経験しているのが、東京五輪メンバーにも選ばれたGK、鈴木彩艶(浦和レッズ)だ。

 U-20ワールドカップ、東京五輪のいずれも出場機会はなかったものの、ポテンシャルの高さはズバ抜けている。2019年U-17ワールドカップに正GKとして出場した際には、世界的にも高い評価を受けた選手だ。

 ただし、そんな鈴木でさえ、この世代の絶対的守護神とは言い切れないのは、小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)がいるからだ。

 小久保は一昨季ヨーロッパでのユース世代最高峰の大会、UEFAユースリーグで決勝に出場するなど、ヨーロッパクラブでの実績では、久保に続く存在と言ってもいい。こちらもポテンシャルでは鈴木に勝るとも劣らず、3年後は五輪世代史上稀に見るハイレベルな正GK争いが繰り広げられることになりそうだ。

 一方、Jリーグでの活躍が目覚しいのは、荒木遼太郎(鹿島アントラーズ)と松岡大起(清水エスパルス)である。

 荒木は多彩な顔ぶれがそろう鹿島の中盤にあって、ポジションをガッチリと確保。今季公式戦では早くもふた桁ゴールを記録しており、点が取れるMFとしてブレイク中だ。

 片や松岡は、堅実なプレーぶりとキャプテンシーが特長。17歳にしてサガン鳥栖でJリーグデビューを果たすと、以後主力ボランチとして活躍。今夏清水に移籍してからも、早々にレギュラーの座に定着している。

 同じく中盤で、今季に入り評価を高めているのが、田中聡(湘南ベルマーレ)である。

 本職はボランチで、中盤でのボール奪取が持ち味だが、湘南では最終ラインもこなすなど自在性が高く、左利きでパスセンスにも優れる。まだまだプレーに粗さが見えるのも、逆に伸びしろを期待させる。

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