長谷川唯がなでしこジャパンで「ずっと課題」と感じていること。強豪国に対しての戦い方 (2ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

――移籍からオリンピック開幕までは約半年。集中して臨まないと環境に慣れるだけで、代表活動では日本に戻らないといけないですよね。短期間で味方を理解、吸収するために工夫したことはありますか?

「自分でも生意気だなって思うんですけど(笑)、日本では年齢関係なく意見を積極的に言うタイプでした。だけど、今回の海外移籍で、自分の思っていることを言葉で伝えるのはなかなか難しいなと感じて、プレー中にボールを出してほしい場所を要求したり、表現の仕方を変えたり、相手がどうしたいのかっていうのを今までよりも考えました」

なでしこジャパンは五輪期間中も成長できると話してくれたなでしこジャパンは五輪期間中も成長できると話してくれた――なでしこジャパンも昨秋から新戦力が加わり、今まさに互いに理解し合うことが重要なタイミングです。そうした経験が生きそうですね。

「そうですね。今は"伝える"ことで共有できていると思います。若い選手に『私はこういうプレーをしたかった』って伝えても、ピンときていないこともありましたが、なぜこうしたかったのかと理由を説明すると、次のプレーで伝えたことをやろうとしてくれて、何回も『あ、変わったな』と感じられることが増えました。

 6月のウクライナ、メキシコ戦では、相手のレベルが足りないところはありましたが、チームとしての守備のやり方で、ここでボールを取る!というのをしっかり決められたというか、全体で共有できたと感じています」

――長谷川選手も十分若いですが、"若い子は......"って言うんですね(笑)

「24歳になったのでそんなに若くないです......(笑)。下の世代もいるので、みんな若くて元気ですよ!」

――すごい勢いで新世代が成長していますよね。

「FIFA U-20女子ワールドカップ(2018年)で優勝した選手たちは、フィジカル面では今までの日本にはない動きを持っている選手たちが多いんですよね。自分たちの代にはないパワーや高さを持っている。それと今まで代表がやってきた頭を使ったプレーを共有していけば、本当にいいチームになれるんじゃないかなと感じています」

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