日本人で最強のヘディングの名手は誰か。秋田豊が理由も解説、トップ10を決めた

  • 篠 幸彦●取材・文 text by Shino Yukihiko
  • photo by AFLO

サッカーで「ヘディングの強さ」は、相手ボールを跳ね返す守備面でも、セットプレーなどからの攻撃面でも大きな武器になる。では、歴代日本人選手でヘディングの名手と言えば誰になるのか。この技術の第一人者として知られる、元日本代表、現いわてグルージャ盛岡監督の秋田豊氏にトップ10を選んでもらった。

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植田は「身体能力が高く、世界で通用する選手になれる」(秋田氏)植田は「身体能力が高く、世界で通用する選手になれる」(秋田氏)この記事に関連する写真を見る10位 ハーフナー・マイク(元ヴァンフォーレ甲府ほか)

 ハーフナー・マイクはヘディングのシュート技術と、最高打点のポイントをつかむのが非常に秀でた選手でした。

 もちろん、あのサイズ(194cm)も特別なものがありました。ただ、それだけに頼るのではなく、ボールが上がった時に落下地点をしっかりと見極める力がありました。そして自分の最高打点でしっかりとヘディングをたたける。そんな選手はなかなかいません。

 彼のような選手が、自分の最高打点をしっかりと身につけて、落下地点を正確に読む力があると、僕のようなセンターバック(CB)はどうやっても勝てなかったと思います。

9位 植田直通(ニーム)

 植田は、鹿島アントラーズで僕や岩政大樹の系譜を継いだCBの一人です。身体能力で言えば、僕や岩政を凌ぐものがあると思います。ただ、相手との駆け引きの点では、まだ伸びしろを残していますね。

 相手ゴールキック時のように、単純な高いボールを跳ね返す場面では、身体能力を生かした最高打点の高さで圧倒的な力を発揮できる選手です。

 植田には実際にヘディングを教える機会がありました。ヘディングをする時に、どんな状態であればいちばん力が伝わるのか。それを最高打点でどうやるのか。そういう基本的なところを意識するように教えました。

 もともと身体能力に恵まれているので、これから世界に通用する高さを持った選手になれると思います。

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