2021.06.18

OA効果で久保と堂安は共存OK。だが五輪代表には課題が2つ残っている

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Sano Miki

◆上田綺世は超論理型ストライカー。「選択肢に0.2秒で答えを出します」>>

 守備力を高めたい場合は、左SBを守備の安定感に秀でる中山、左サイドハーフを全力でボールホルダーにチェイスできる相馬勇紀(名古屋グランパス)にする手もある。この2つのセットを使い分けながら戦うのは、森保監督も想定していると思う。

 守備面の課題として気になるのは、冨安の足の状態と、冨安のバックアップが誰になるのかだ。冨安の途中離脱は治療を最優先するために万全を期した判断だったと受け止めている。いまやA代表でも吉田と不動のセンターバック(CB)コンビを組む冨安。彼が欠場する事態にならないことを願うばかりだ。

 ただ、万が一冨安が抜けたとしても、板倉が十分補えることに目処がついたのは、五輪と来年のW杯に向けても収穫だ。今季の板倉はオランダのフローニンゲンでリーグ戦全試合にフル出場し、クラブのシーズン最優秀選手になっている。外国人選手の高さや速さ、大きな歩幅などにも慣れている。本番までに吉田との呼吸を高めていくことができるだろう。

 OAの3選手が後方に控える安心感があるからこそ、前線で才能豊かな若手たちが自由に動く。今回の連戦での前線の活性化を見ると、OA3選手には五輪の最後まで万全の状態で戦い抜いてもらいたい。

 U-24日本代表は東京五輪のグループリーグで、南アフリカ、メキシコ、フランスの順に戦う。決勝トーナメント進出のためには、初戦の南アフリカは、なにが何でも勝ち点3を奪わなければいけない相手だ。

 グループリーグでは個の能力が高い選手が揃うフランスを警戒する向きは強い。しかし、私は同グループでもっとも厄介な相手はメキシコと見ている。それは東京五輪に向けた準備と意欲の差と言ってもいいだろう。

 フランスはA代表が現在ユーロを戦っているため、東京五輪は後回しの印象がある。チームとして成熟していなければ付け入る隙は生まれるものだ。