サプライズ選出もある!? 五輪代表メンバー最後の「1枠」は誰になるか (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 となると、フィールドプレーヤーに残されているのは、あと1枠。これを予想するのは、相当難しい。

 ここまでに挙げた15人で、すでに10個のポジションをほぼ均等にカバーできており、ポジションごとの戦力に大きな過不足はない。つまり、ラスト1枠をどこで誰を使うかは、好みの問題と言ってもいい。今回招集されたメンバーで残るは、町田浩樹、古賀太陽、瀬古歩夢、菅原由勢、三好康児、遠藤渓太、倉野亮太郎、林大地、田川亨介の9名。

 では、そのなかで最後に加わるのは誰か。

 結論を言ってしまえば、ここでの予想は瀬古だ。

 CBの瀬古を加えることで、リードしている展開では守備固めにも使えるし、得点が欲しい展開のときでも、下手に前線の選手を投入するより、中盤の選手に代えて瀬古を投入し、吉田や冨安を前線に上げるほうが現実的な手段になるだろう。

 加えて言えば、今回の招集過程も何やら"匂う"。

 当初、今回の活動に招集されていなかった瀬古は、冨安の負傷離脱に合わせて追加招集。これだけで言えば、そもそも瀬古の序列は低かったことになる。

 だが、追加招集された時点で、残されていた試合はジャマイカ戦だけ。しかも、今回の活動にはフィールドプレーヤーだけで23人も集められており、練習に支障が出るとも考えにくい。

 にもかかわらず、瀬古を緊急招集し、ジャマイカ戦では後半の45分をプレーさせているのだ。

 しかも、瀬古には過去に十分な実績の裏づけもある。

 3月に行なわれたアルゼンチンとの親善試合では第2戦に先発出場し、力強い守備で無失点勝利に貢献したうえ、正確なロングフィードで先制点をアシスト。さらにさかのぼれば、U-17、U-20などの年代別代表経験が豊富で、同年代のDFでは国際経験も随一だ。

 最後方から一気にまくっての"サプライズ選出"も、にわかに現実味を帯びてきているのではないだろうか。

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