サッカー東京五輪代表メンバーを識者が大予想。18人はこうなる! (2ページ目)

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Jリーグ、欧州組。選手たちの適正は4バック

小宮良之(スポーツライター)

OAは不確定。五輪は気鋭の選手の飛躍の機会と捉えるべきOAは不確定。五輪は気鋭の選手の飛躍の機会と捉えるべき(FW)上田綺世
(MF)三笘薫、久保建英、堂安律
(MF)中山雄太、田中碧
(DF)中野伸哉、瀬古歩夢、冨安健洋、菅原由勢
(GK)沖悠哉
サブメンバー
(GK)大迫敬介
(DF)渡辺剛、岩田智輝、旗手怜央
(MF)相馬勇紀、三好康児
(FW)前田大然

 3-4-2-1で戦ってきたチームだが、4-2-3-1(もしくは4-4-2、4-3-3)で選考した。Jリーグの上位クラブ(川崎、名古屋、東京、横浜、鹿島など)の戦い方を見ても、欧州で活躍する選手の傾向を見ても、適性は後者にあるだろう。

 上田綺世は前線で深みや幅をつくる動きに優れ、攻撃に厚みを与えられ、戦術的に抜けている。久保建英、堂安律、三笘薫の3人の個人技、コンビネーションで崩す力は世界でも武器になるはず。控えも含め、このポジションの人材が日本サッカーの長所とも言える。

 田中碧はダイナミックな動きで相手のラインを突破できるだけでなく、突破してくる相手を封じられる。攻守両面でJリーグナンバーワンの選手で、破格。中山雄太は体格的にも恵まれた左利きで、CBやSBもできるユーティリティ性が際立つ。田中と補完関係をつくれるか。

 バックラインは、菅原由勢がボールプレーと戦術眼に優れる。冨安健洋はすでにフル代表に定着し、落ち着き払った守りはこの世代では段違い。瀬古歩夢はパワーを感じさせ、長いボールも蹴れるし、列強と戦うことで成長も望める。中野伸哉はまだ17歳だが、突出したセンスを感じさせ、次のW杯日本代表に選ばれても不思議はない。

 GKはJ1で先発出場を重ねる選手が多く、4、5人が横一線も、GKとしてのスピードで沖悠哉を選び、二番手に経験のある大迫敬介とした。

 11人以外の選手は複数のポジションが可能か、劇的に流れを変えられる、もしくは守備で高い強度を持って補強できるか、で選んだ。

 渡辺剛はヘディングが強く、マーキングでの責任感も感じさせる。岩田智輝は中村拓海と悩んだが、守備的ポジションの専門家で戦術眼が高く、現時点では上。旗手怜央は左SBだけでなく、元来はストライカーで攻撃的MFもできる。攻撃の充填役は食野亮太郎と迷ったが、現時点では三好康児がチームにフィットか。前田大然はスピード、パワーがあり、2トップも可能、交代で切り札としても使える。

 最後の1人は、その時の旬の選手を。現時点では、突破力を感じさせる相馬勇紀。アルゼンチン戦も交代出場で流れを変え、先発でも崩し役となった。安部裕葵、西川潤、あるいはレアル・マドリードの中井卓大も大会直前までの成長にも期待か。

 OAの選手に関しては、入れることで戦力的には増強できる。しかし招集の難しさなど不確定で、五輪は気鋭の選手の飛躍の機会と捉えるべきだ。

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