2021.03.24

サッカー日韓戦、伝説の3試合。36回観戦した大ベテラン記者が厳選!

  • 後藤健生●文 text by Goto Takeo

 EAFF E-1選手権(東アジア選手権)では毎回対戦するが、この大会には「海外組」が招集できないので、本当の意味での両国の最強チーム同士の対決とは言えない。

 そして、親善試合も、今回の日韓戦が10年ぶりだという。

 その、10年前(2011年8月10日)の札幌ドームでの試合は、日韓戦の長い歴史のなかでも珍しいほどの、いやかつて一度も見たことのないような日本の完勝だった。

 日本の前線からのプレッシャーが効果的で、前半の20分以降はほとんど韓国陣内で試合が進んだ。とくに、試合の立ち上がりから右サイドの岡崎慎司が好守にわたってアグレッシブで、右サイドバックの内田篤人とのコンビで右サイドから数多くのチャンスが生まれた。

 そして、35分に日本が先制する。遠藤保仁が相手ボックス内のスペースにパスを通すと、走り込んだ李忠成がワンタッチで中央に送り、このパスを受けた香川真司は小さくボールを浮かしてDFをかわして決めた。ゴール前の密集のなかでテクニックを発揮した、香川らしい鮮やかなゴールだった。

 後半53分にも、駒野友一のドルブルシュートのこぼれ球を清武弘嗣が落として、最後は本田圭佑が決めると、さらにその2分後には香川が一度右に振って、清武からの折り返しを香川が決めて3点差とした。

 両チーム合わせて43本ものシュートが飛び交うオープンな攻め合いとなった日韓戦だったが、こうして日本の完勝で終わったのである。

「ボールを動かして韓国の選手に的を絞らせなかったのが良かった」と語ったアルベルト・ザッケローニ監督は韓国戦で3回勝利しているが(1回はPK勝ち)、韓国相手に3勝したことのある日本代表監督は、これまでザッケローニただひとりである。

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