福田正博が三笘薫を激推し。日本代表でも見たい秀逸な動きを解説

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Kishiku Torao

◆三笘薫の「止められなかった」少年時代。相手監督もその才能に脱帽だった>>

 こうした武器を持つ選手が、国際試合でどこまで通用するのか。三笘は昨シーズン、途中交代で起用された時のインパクトはJリーグで最大級だったが、スタメン起用されるとまだ力を存分に発揮できないケースが目についた。そのため日本代表でも、まずは相手DFに疲労の色が見え始めた頃に投入して、どこまでやれるのかを見極めればいいだろう。

 もし通じなかった場合は、そこを超えるために彼がどう取り組んでいくかにも興味がある。三笘は川崎のユース時代、1学年上に三好康児(アントワープ)や板倉滉(フローニンゲン)というズバ抜けた存在がいたこともあってトップチームへの昇格を断り、筑波大に進んだという。大学で試合にコンスタントに出ながら成長を遂げて、川崎に戻ってきた。その彼なら、国際試合での試練をもっとスケールの大きな選手になるためのステップに変えていけるのではないか。

 来シーズン、三笘への注目度はさらに高まっていくだろう。ただ、ほかの大卒ルーキーたちも彼の後塵を拝してばかりではないはずだ。各選手が昨シーズンの経験から見つけた課題と向き合い、さらに成長した姿を見せてくれると楽しみにしている。そして、そこからひとりでも多くの選手が、日本代表のレギュラーメンバーを突き上げる存在になることを期待している。

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