南野拓実、日本代表戦に不安。吉田も香川も苦しんだ試合勘の欠如 (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●文 text by Tajima Kosuke
  • photo by JFA/AFLO

 マンチェスター・ユナイテッドにいた香川真司も苦しんだ。とくに厳しかったのは、香川の在籍2季目にやってきたデビッド・モイーズ監督時代。攻撃はクロスボール主体で、守備重視のカウンターサッカーを徹底した。

 マッチョなプレーヤーを好むスコットランド人指揮官の下、柔らかいボールタッチとアジリティで勝負する香川はベンチ暮らしが続いた。その結果、調子とコンディションを取り戻すきっかけを、なかなか掴めなかった。クロップ監督に特性を評価されている南野とは状況は異なるが、層の厚いビッグクラブで出場機会を得られていない点は共通している。

 リバプールには今夏の移籍期間に加わったMFティアゴ・アルカンタラがケガから復帰してくる。そうなると、さらにメンバー争いは熾烈になる。今後も南野はベンチメンバーに入れるか、入れないかの当落線上に置かれる試合が出てくるだろう。

 リバプールで挑戦を続けながら、いかに日本代表戦で好パフォーマンスを維持していくか。ここが、25歳のアタッカーに課せられた新たなハードルになる。

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