3バック採用で「ポスト長友」は解決。
しかも、その人材は豊富にいる

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Kyodo News

 皮肉なことに、これといったスペシャリストが見つからない現状を、彼らの起用が際立たせている。

 だとすれば、オランダで採用された"もうひとつの選択肢"も、一考の余地があるのではないか。すなわち、3バックへのシステム変更である。

 幸いにして現在の日本代表は、左SBに比して、右SBの人材が豊富だ。

 すでにマルセイユで確たる地位を築いているロンドン世代のDF酒井宏樹を筆頭に、リオ世代のDF室屋成、東京世代のDF菅原由勢が、各世代から順調に育っている。さらには、その下の世代でも名古屋グランパスの19歳、DF成瀬竣平が急成長中だ。

 右SBを本職とする選手を3-4-2-1の右アウトサイドMFに起用できるなら、左はより攻撃を重視した選手起用をしてもいい。例えば、4-4-2の左MFや、4-3-3の左FWを本職とする選手たちだ。

 あるいは、左SBが本職でありながら、どちらかと言えば守備に難があり、これまで日本代表選出に至らなかったような選手も、その対象となりうるかもしれない。

 いずれにしても4バック時の左SBとは違い、3バック時の左アウトサイドMFであれば、選択の幅が俄然広がるのは確かだろう。

 今回招集された日本代表メンバーで言えば、実際にそのポジションでもプレーしたMF原口元気はもちろん、レフティーのMF堂安律やMF三好康児も候補になりうるはず。

3-4-2-1の左サイドハーフなら、堂安律も候補のひとり3-4-2-1の左サイドハーフなら、堂安律も候補のひとり

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