2020.10.10

約1年ぶりの代表戦。台頭した
「新生ボランチ」に大いなる可能性を見た

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 日本サッカー協会●写真 photo by ©JFA

 ただ、そこで彼を見ていて心配だったのは、このまま小さくまとまり、器用貧乏になってしまうのではないか、ということだった。

 日本人選手としては大柄で、しかも足元の技術は高い。多才ゆえ、よく言えば、どのポジションでもこなせるが、悪く言えば、これといったポジションが定まらない。結果として、ポテンシャルを生かし切れないまま伸び悩んでしまう危険性は、少なからずあったのではないだろうか。

 だからこそ、海外移籍は英断だった。

 現在、オランダのズヴォレに所属する中山は、日本を離れて以降、必ずしも思うような出場機会を得られているわけではない。

 それでも、かつては洗練された印象が強かった彼のプレーには、力強さや泥臭さが加わっている。それは今回のカメルーン戦に限らず、昨年行なわれたU-22代表の試合を通じても感じられたことだ。

 中山がいい形で変化し、成長していることは間違いない。

 これから先、中山はボランチが主戦場になっていくのだろう。現在の日本代表においては、MF柴崎岳が中心に起用され、MF遠藤航、MF橋本拳人らが台頭してきてはいるものの、ほとんどの選手が横一線と言っていいポジションである。

 高さと強さ、それにパスセンスも兼ね備えたレフティーは、自らが研鑽を積むオランダの地で、ボランチのポジション争いに名乗りを上げた。

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