2020.10.10

約1年ぶりの代表戦。台頭した
「新生ボランチ」に大いなる可能性を見た

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 日本サッカー協会●写真 photo by ©JFA

 また、本人曰く、守備については「通用する手応えがあった」が、攻撃については「ボランチとして、ゴールにつながるシーンは意識している」としながらも、「もっと増やさないといけない」と、課題を挙げていた。

 だが、攻撃面についても悪くはなかった。

 左右両サイドにパスを散らすだけでなく、自らも高い位置にポジションを取って攻撃の推進力を生みだし、試合終盤には自らニアゾーンに走り込むなど、時間を重ねるごとに、ゴールへ向かうプレーを増やしていた。

 中山が国際Aマッチに出場するのは、これが2試合目。前回の出場は、五輪世代中心にチームを編成した2019年6月のコパ・アメリカでのことだったから、実質的には今回のカメルーン戦がA代表デビュー戦と言っていいだろう。それを考えれば、今後を期待させるに十分な、合格点の内容だった。

 柏レイソルのアカデミー(育成組織)で育った中山は、早くからその才能を開花させ、10代にしてトップチームで活躍していた。

 U-20日本代表にも選出され、2017年にはU-20ワールドカップに出場。当時はセンターバックを務め、DF冨安健洋とコンビを組んでいた。このチームではキャプテンを任されることもあり、しっかりと声を出して周りを動かせるリーダーシップは、すでに以前から備えていた。

 しかし、将来的なことを考えると、中山がセンターバックで勝負することには疑問もあった。身長181cmは日本人選手としては大きな部類に入るが、世界基準でセンターバックとして勝負していくことを考えると、やはり小さいからだ。

 その一方で、左利きの中山はセンターバックながらパスセンスに優れ、効果的な縦パスを出せる選手だった。空中戦や対人プレーの強さを最大の売りにするタイプではないだけに、センターバックにこだわる必要はない。実際、柏では左サイドバックで起用されることも少なくなかった。