「黄金世代」超えもある。真の「久保建英世代」の戦いを世界で見たい (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AFLO

 本番となるU-20ワールドカップにしても、来年インドネシアで開催予定だが、FIFAからはそれについて何もアナウンスはされていない。現段階で、予定どおり開催できる見通しが立っている、というより、先のことは何もわからない、のが実情なのだろう。

 新型コロナウイルス感染の状況次第では当然、大会延期、あるいは最悪の場合、中止の可能性もあるだろう。どんな結論が出るにしても、当事者である選手たちは、何とももどかしい日々を過ごすことになる。

 もちろん、サッカー選手の最終目標は、U-20ワールドカップではない。その先にもまだまだ多くの目標が存在する。とはいえ、短期的には、この大会を重要な目標に努力してきた選手がいるのも事実。それを考えれば、開催の実現を願うばかりだろう。

 と同時に、見る側もまたそれを願うのは、この世代の選手たちが目に見えて成長を遂げているから。つまりは、いい選手がどんどん出てきているからだ。

 来年のU-20ワールドカップの出場資格年齢は、2001年1月1日以降生まれの選手。2001年生まれと聞いて、真っ先に思い浮かぶのは久保建英であり、彼らは、いわば「久保世代」ということになる。

 久保自身は3年前のこの大会に、16歳にして"飛び級"どころか、"二階級特進"で出場しているが、本来、彼が適齢で出場するU-20ワールドカップは2021年大会なのだ。

 しかし、仮に来年無事に大会が開かれたとして、もはやA代表にも名を連ねる久保が出場する可能性は限りなくゼロに近い。つまり、来年のU-20日本代表(現U-19代表)は、久保抜きで世界に勝負を挑むことになる。

 それでも、久保世代にはタレントが揃う。今季Jリーグでは、若い選手たちが過密日程を追い風に多くの出場機会を増やし、なかには主力として活躍している選手も少なくない。

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