森保監督「二足のわらじ」はもう無理か。W杯予選の新日程で問題山積 (5ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Getty Images


 たとえば前回ロシアW杯の時は、ハリルホジッチ監督率いる日本代表はアジア2次予選と最終予選の間に2試合、最終予選中も2試合と、本大会出場を決めるまでに計4つの強化試合を戦うことができた。さらに、W杯イヤー前年9月に最終予選の全日程を終了したことで、本大会までの約9カ月間で計12の強化試合を戦っている(E-1サッカー選手権3試合含む)。

 しかし森保ジャパンの場合、最終予選で2位以上を確保して本大会にストレートインできたとしても、2022年3月に2試合、5月末から6月上旬に4試合、そして9月に2試合と、最大でも8度の強化試合しか組めない状況だ。仮に本大会の組み合わせ抽選会が6月にずれ込んだ場合、本番を想定した相手との強化試合は9月の2試合だけとなる。

 このようなスケジュールであれば、レギュラーメンバーの固定化により拍車がかかることは必至だろう。欧州でプレーする選手が主流となっている現在、国内スケジュールの合間を縫って強化合宿を行なうこともできない。選手を集めて予選を戦うなかでチームを強化し、さらに新陳代謝を進めるためには、とりわけ監督の手腕が問われることになりそうだ。

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