カズ、日本代表での最後の輝き。衰えを指摘されながらも圧巻の4発

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

無料会員限定記事

サッカー日本代表・心を揺さぶられたベストゲーム
第2回
1997年9月7日 ワールドカップ・アジア最終予選
日本 6−3 ウズベキスタン

 見る者の想いを背負い、世界トップクラスを目指して走りつづけてきたサッカー日本代表。その長い戦いのなかで、歴史を大きく動かした名勝負がある。このシリーズでは、各筆者がそれぞれの時代のベストゲームを紹介していく。

◆ ◆ ◆

絶対エースとして君臨していた当時30歳の三浦知良絶対エースとして君臨していた当時30歳の三浦知良 あとに訪れる"歓喜"を思えば、この試合の勝利に小さくない意味を見出せる。

 もっとも、その付加価値をもってしても、数々のドラマを生んだ日本代表の歴史において、印象度はさほど高いゲームではなかっただろう。

 ところが、あとに振り返れば、この試合にはひとつの重要な事実が浮かび上がる。日本のエースとして君臨してきた三浦知良が、最後に輝きを放った試合として----。

 1997年9月7日、日本代表は満員の国立競技場にウズベキスタン代表を迎えた。悲願のワールドカップ出場を目指したアジア最終予選の第1戦。背番号11の大エースは、当然のようにスタメンに名を連ねていた。

1 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る