U-23日本代表、歴史的惨敗。もはや森保一監督の解任もやむなし (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 とはいえ、だ。今大会の負け方は、あまりにも印象が悪い。

 シリア戦に関して言えば、ペナルティーエリア周辺にボールが入っても、そこからの展開は選手個人の能力や判断頼み。選手同士の動きが重なったり、互いの意図がかみ合わなかったりというシーンは多く、チームとしての積み上げがあまり感じられなかった。多くの選手を試している段階なのだとしても、これではテストがテストとして機能しているのかどうか疑わしくなる。

 ピッチ上の停滞に対する、ベンチからの働きかけにも疑問が残った。

 立ち上がりに不運なPK(VARがなければ、まず間違いなくファールは取られなかっただろう)で先制を許したものの、30分に連続攻撃から相馬がミドルシュートを決めて同点。その後も日本が敵陣に押し込む展開が続いた。カウンターの危険にさらされることもほとんどなく、逆転ゴールが生まれそうな雰囲気が徐々に漂い始めていた。

 ところが、相馬が「後半の中盤くらいからボールを失うところがあり、相手のペースになった」と語ったように、60分をすぎたあたりから、試合はこう着状態に陥った。

 そこで、日本ベンチは67分に、MF食野亮太郎(ハーツ)に代え、FW田川亨介(FC東京)を投入。「(交代で入る前に試合を見ていて)クロスが多かったが、中(ゴール前)に1枚しかいなかったので、そこでオレも中に入っていく。あとは、裏へ抜けるチャンスもある。そういうイメージを持っていた」とは田川の弁だが、彼本来の持ち味は、スペースでスピードを生かすこと。狭い局面で技術や俊敏性を発揮するタイプではない。

 本人は「自分のところから、カウンター1本でやられたのは責任を感じる」と話していたが、バイタルエリアでパスを受けた田川が相手選手に囲まれ、そこでボールを奪われたことが失点につながったのは、何とも皮肉な結末だった。

 勝たなければならない試合で、明らかに攻撃が停滞していたにもかかわらず、打つ手は2シャドーを代えるだけ。フォーメーションの変更もなければ、交代選手に合わせた戦い方の変化もなし。

 その結果、明らかに日本より力が劣るチームに、引き分けどころか、負けてしまったのだから、森保監督の責任は重い。

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