2020.01.11

シリア戦、カタール戦は、森保一監督続投か否かを判断する試合になる

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 サウジアラビアは中盤をつなぐ本来のスタイルをやめ、布陣本来の特性に基づくサッカーを展開した。後ろを固め、中盤を省略し、少ない人数で攻めた。3-4-「2-1」の前の3人にお任せ、と言わんばかりのその少々荒っぽいサッカーは、しかし、思いのほか効果を発揮した。日本の最終ラインにダメージを与えていた。3人のアタッカーの能力が高かったからだ。その高い能力が、むしろシンプルかつストレートに反映されることになったのだ。
 
 サウジアラビアに、布陣の特性を最大限に活かすサッカーを展開されたところに、日本の最終ラインにミスが生じた一番の原因がある。

 日本が描いた絵はまさにその逆だった。3-4-2-1でつなぐサッカーをした。してしまった、と言うべきだろう。

「賢く器用にプレーできる中盤選手が攻守に絡むことが日本の特徴。そうしたよさを活かしながら、いろんなオプションを試していきたい」とは、森保監督がE-1選手権(昨年12月)のメンバー発表記者会見で述べた台詞だが、その言葉から読み解くことができるのは、中盤重視のサッカーだ。サウジアラビアが本来、追求しているものと相違ないことになる。

 にもかかわらず、布陣は3-4-2-1を採用する。守りを固め、カウンターから前線の突破力に期待するサッカーをしたいのなら、それでいい。日本の1トップ2シャドーの3人が、サウジアラビアの前線の3人のように強力ならば、言い換えれば、そこが日本のストロングポイントがなら、布陣と目指すサッカーとが合致することになる。

 だが現実には、そこは日本のウィークポイントだ。森保監督自ら口にするように、強みは中盤にある。それでもなぜ3-4-2-1にするのか。

 その4列表記からもわかるとおり、選手の配置は前に行くほど先細りになる。2シャドーは4-2-3-1の3の両サイドより、5mから10m、内で構える。両ウイングバックと絡み、サイドでコンビネーションを発揮する機会はほとんどない。その結果、攻撃のルートは真ん中に偏る。相手の3バックに正面から向かっていくことになる。カウンターではなく遅攻で。