強化はこれでいいのか?森保ジャパンが抱えている根本的な問題 (5ページ目)

  • 中山 淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 結局、「結果にこだわりつつ、この大会でも選手層を厚くすること、選手もチームも成長することを考えて戦っていければ」と大会前に語っていた森保監督が優先したのは、前者ではなく後者だった。

 A代表の活動の一環として参戦したE-1だったが、実質的にはU-22代表の強化を優先した。つまり、来年3月からW杯アジア2次予選を戦うA代表の強化とは別物だったことになる。

 中途半端なチーム編成と曖昧な目的意識。韓国戦の敗因を探れば、最後はそこに突きあたる。それは、同一人物が2つのチームを率いることの弊害とも言える。

 それぞれ別のシステムを使ってチーム作りを進める森保兼任監督は、果たして来年の東京五輪までの約半年間、A代表の強化をどこまで進められるのか。その任務をスムーズに遂行するためには、少なくとも同じシステムを用いることが合理的だと思われる。

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