2019.11.19

無様な試合をした五輪代表だが、
メダル獲得の有無を語るのはまだ早い

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

 だが、日本サッカー協会もようやく重い腰を上げたようだ。

 地元開催の東京五輪だから、というのは気になるところ(本来なら、東京五輪でなくとも、こうあるべき)だが、とにもかくにも、過去に例がないほど積極的に海外遠征を行ない、強化試合が組まれてきた。そのなかでは、ブラジルU-22代表を、しかも敵地で下すという”歴史的金星”まで挙げている。

 昨年、森保一監督の就任とともに、U-21代表としてチームが立ち上げられて以降、現在のU-22代表、すなわち東京五輪代表は、これまで結果だけでなく、内容的に見ても上々の成果を残してきた。海外移籍の若年齢化が進むなか、東京五輪世代も例外ではないが、それでもチームは国内組を中心に、着実に強化が進められてきた。

 そして、東京五輪代表は、次なるステップへと進む段階を迎えていたのである。

 今回、”国内初陣”として行なわれたコロンビア戦は、まさにそのための試合だった。次なるステップとは、すなわち、A代表組や海外組の取り込みである。

 すでにA代表に選出されているMF堂安律、MF久保建英、さらには今夏、海外移籍したDF菅原由勢といった戦力を、国内組を中心に固めてきた土台にどう積み上げていくか。

 これまでの強化過程は、試合ごとにある程度の出来不出来こそあれ、概ね順調だっただけに、コロンビア戦では当然、さらに強い――組織的な戦いという土台に、個の魅力も加えた東京五輪代表が見られるものと期待を集めた。

 東京五輪を目指すチームの国内初お披露目。しかも、A代表の試合の合間を縫って、森保監督が久しぶりに指揮を執る。そんな試合は、”たかが”年代別日本代表の親善試合にも関わらず、地上波で生中継された。

 ところが、結果は0-2。スコア以上に惨憺たる内容だった。森保監督が語る。

「勝たないといけないというのがプレッシャーになって、硬い入りになり、相手にペースを握られ、難しい試合になった」

 今夏のU-20ワールドカップに出場し、このチームで初めて先発フル出場した菅原は、「自分を評価してもらう時間を確保できたことはよかった」としつつも、「負けたし、内容もよくなかった。はっきりした手応えはない」と、表情は険しかった。