2019.09.17

スペインの戦術家が説く森保Jの
攻撃の特徴。「支持したいスタイル」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 前半16分の先制点は、攻守一体の帰結だったと言えるだろう。相手を押し込み、敵陣で相手ボールを奪う。そのボールを受けた中島がドリブルで持ち込み、右足で逆サイドネットにねじ込んだ」

 エチャリは日本の攻撃を称揚しつつ、ひとりのアタッカーのプレーを激賞している。

「堂安はたったひとつのプレーで、ビジョン、スキル、プレーセンスの高さを証明した。23分、堂安はエリア付近で強烈なシュートを打っているが、GKに弾かれて戻ってきたボールに対して、間髪入れず右から入ってきた南野を見つけ、そのヘディングに合わせる正確無比のクロスを送り、2点目をアシストした。

 一瞬の判断。高いレベルではプレーヤーの即興性が問われるが、シュートを打ったあと、堂安はメンタル的にも途切れずプレーを続けていた。密集した地域で、最高の選択をし、精度も出色だった。

 堂安のパスに反応できた南野にも、評価を与えるべきだろう。日本の連係度の高さが出た得点だった。攻守にわたって、全員が連続してプレーすることができていた」

 格下相手に2点で終わった攻撃について、エチャリは理解を示した。

「2-0にしたあとも、日本は攻め続けた。しかしCKに吉田麻也(サウサンプトン)が合わせ、冨安健洋(ボローニャ)が放ったシュートや、同じくセットプレーからの吉田のボレーシュートなど、ミャンマーのGKの好守に防がれてしまった。攻める姿勢やプレークオリティは落ちていない。

 ただ、後半は、試合が進むごとに動きが少なくなっていった。中島、大迫、久保(マジョルカ)などがシュートチャンスを得たものの、精度が足りなかった。ほとんど相手に攻撃機会を与えなかったが、追加点は奪えていない。終了間際、交代出場の伊東純也(ゲンク)がスピードでサイドを抜け出し、カットインしてシュートを試みるが、GKの正面だった。

 ミャンマーは大量失点を避けるために守り続けていただけに、リードした日本には難しい試合だっただろう。勝負を考えたら、追加点はいらない。リスクをかけた強攻は得策ではないのだ」