南米に挑戦8度目の森保ジャパン、
注目は堂安律と久保建英の競争

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by JFA/AFLO

 そのなかで期待したいのが、堂安律(PSV)だ。本来は9月3日の帰国予定だったが、PSVに移籍したばかり。手続き上の問題で9月1日のワールワイク戦に出られなかった。そのため、帰国を前倒ししたのだ。

「1日でも早く帰ったほうがコンディションはいい。それはPSVにとってもいいことだと思ったから、監督と話をさせてもらい、理解してくれました。代表を断る理由はない。この場所にはリスペクトしかない」

 その言葉には、代表にかける並々ならぬ覚悟が感じられた。

 森保ジャパン発足時には強烈なインパクトを放った堂安だったが、今年1月のアジアカップでは彼自身が「自分に対して腹立たしい」と語ったように、輝きを放つことができず、3月、6月の親善試合でもインパクトを残せなかった。

 一方、同じレフティで3歳年下の久保建英が代表の常連になりつつあり、レギュラーの座も安泰ではない。こうした状況で。ひと足早く帰国した堂安が再び、右サイドハーフのポジションを力強く手繰り寄せることができるだろうか。

 指揮官はパラグアイ戦に向けて、「4バックでスタートしたい」と名言した。4−1−4−1のパラグアイに対して4−2−3−1でマークをはっきりさせ、真っ向勝負を挑むことになる。戦術的に長けたチーム相手に柔軟に臨機応変に戦うことができるかどうか。攻撃陣の連係構築も含め、見届けたい。

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