南米に挑戦8度目の森保ジャパン、注目は堂安律と久保建英の競争 (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by JFA/AFLO

 さらに、コパ・アメリカにも出場したため、森保ジャパンはこれまで南米勢6チーム(ベネズエラ、ウルグアイ、コロンビア、ボリビア、チリ、エクアドル)と7試合(ウルグアイと2度対戦)を戦った。

 つまり、森保ジャパンの南米チャレンジ第8弾――。それが、パラグアイと言っていい。

 日本がグループステージで敗退したコパ・アメリカで、パラグアイはカタールと2−2、アルゼンチンと1−1、コロンビアには0−1で敗れ、3位でノックアウトステージに進出。ベスト8で開催国のブラジルと対戦し、0−0からPK戦の末に敗れている。

 今回来日を果たした23人のうち、コパ・アメリカの参加メンバーは9人。なかでも警戒すべきが、同大会で4試合ともトップ下で先発したミゲル・アルミロンだろう。

 アメリカのアトランタ・ユナイテッドで評価を高め、今年1月にプレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドにクラブ史上最高額となる移籍金2000万ポンド(約29億円)で加入した左利きのアタッカーだ。ニューカッスルでは、武藤嘉紀のチームメイトでもある。

 チームを率いるのは、アルゼンチン人のエドゥアルド・ベリッソ。同国屈指の戦術家であるマルセロ・ビエルサの弟子として知られるベリッソは、マンツーマンとプレッシングを融合させたディフェンスと、ワイドアタックを武器にパラグアイ代表を強化している。

 基本システムは4−1−4−1だが、相手に合わせて中盤の中央の形を柔軟に変え、4−2−3−1で戦うこともある。「修正能力を発揮して、柔軟に戦えるようにしたい」という森保監督にとって、格好の対戦相手と言えるだろう。

 南米から長距離移動を強いられるパラグアイもコンディション的に厳しいが、23人中19人が海外組となった日本代表もコンディションへの不安が少なくない。

 9月2日の集合日に全選手が集まれたわけではなく、原口元気(ハノーファー)や久保建英(マジョルカ)、酒井宏樹(マルセイユ)といった選手たちは9月3日のトレーニングから合流。遠藤航(シュツットガルト)は試合前日となる9月4日の合流となった。それゆえ、「今日(試合前日)の練習を見て決める」と森保監督も語ったように、パラグアイ戦はコンディションを重視したメンバー選考になるだろう。

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