国内無敵。最強ベレーザが目指すサッカーは世界最高レベルだ (3ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 世界大会での悔しさを跳ね返すために、海外移籍を視野に入れる選手は少なくないが、ベレーザの選手たちはそうした考えを持ち合わせていない。常勝チームになれば、モチベーションを保つのも難しいはずだ。しかし、海外移籍よりもやるべきこと、やってみたい挑戦がベレーザというチームにはある。

「スコアの状況とか試合の流れによって相手の出方も変わる。そこに対応しながら自分たちのポジショニングひとつで相手のプレスを無効化したり、すぐに攻守が切り替えられるポジショニングを、いろんな相手がいる中で、すべてに対応できるようになりたい」(籾木)。

 ワールドカップで多くの強豪国が採用していたように、アンカーを置いて常に流動的なポジショニングを取り、守備から攻撃まで一筆書きのようにパスが流れる。昨年から取り組み始めたベレーザのサッカーが完成されれば、世界トップに比肩するスタイルになる。

「ベレーザが今取り組んでいるサッカーを高めていけたら、最終的に世界の相手とも十分に渡り合える自信があるんです。その可能性が見えているからこそ、今ここ(ベレーザのサッカー)を突き詰めたい」と迷いなく籾木は答えた。

 ここからなでしこリーグは中断期間に入る。取り組むべきプレーのイメージは、すでに永田監督から選手たちに伝えられている。しっかりとリフレッシュしたあと、8月31日に再開されるリーグ戦で、次のステップへ挑戦するベレーザを見ることができそうだ。

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