2019.06.26

ブラジル人記者が日本に愛の檄
「3-0で勝つべき。もっと悔しがって」

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳translation by Tonegawa Akiko

 スタジアムに来ていた元鹿島アントラーズのジョルジーニョは、試合後、私にこう話しかけてきた。

「彼らは何を怖がっていたんだ? 負けること? 勝たなくてはいけないこの試合で? 僕は日本がわからない。これは彼らの試合だったはずだ。3-0で勝たなければいけない試合だったはずだ!」

「たぶん、彼らは疲れ果ててしまっていたんだろう」

 私は彼にそう言った。そう、そうでなければ説明がつかない。チームのモーターであるべき柴崎岳は、またどこかに隠れてしまった。頭をケガした後は、下がり気味で、おそるおそるプレーしているように見えた。

 久保建英は、確かに天才ですばらしい選手なのかもしれない。しかし、もう少し足元にボールをキープすることを学ばなければいけない。ブラジルのテレビ局『グローボ』によると、彼は少なくとも9回ボールを失っている。

「もし岡崎(慎司)が不調ならば、後半は別な選手に代えるべきだった」と言っていたのは、元ヴェルディ川崎のアモローゾだ。

「勝たなければ後のない日本は、命をかけたような試合をするのだと思っていた。少なくとも私はそう信じていた。しかし、その期待はあっさり裏切られてしまった。日本は世界にその力を知らしめる機会を失ってしまった。これは日本サッカーにとって大きな損失だ。なぜ前田(大然)をもう少し早く入れなかったのか。彼を温存する必要などない。この試合に勝たなければいけなかったのだから。日本はエクアドルよりずっといい試合をしていた。エクアドルよりスピードもあり、プレッシャーもかけていた」

 なぜ日本は前田と安部裕葵を終了ぎりぎりになるまで投入しなかったのか。私にも、どうしてもわからない。日本人的な理由があるのなら、ぜひ教えてほしい。特に前田は、入ってからの数分で2度もチャンスを作っている。彼にはヨーロッパのチームが注目していて、その中にはバルセロナの名前もあるというではないか。

 エクアドルのエルナン・ダリオ・ゴメス監督は、すでにコパ・アメリカを7度も経験しているベテランだが、試合後こう言っていた。