A代表との違いは見られるか。森保Jが得意の3バックでチリ戦に挑む (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 2018年1月、立て直しを期待してルエダ監督を招聘。とはいえ、FWサンチェス、MFビダル、DFメデル、DFイスラ、DFボーセジュールといった南アフリカ・ワールドカップ出場組は30歳の峠を越えており、チリの十八番だったハイプレス、素早い攻守のトランジション、攻守におけるシステムの可変が困難になっている。

 コロンビア人指揮官はチームに自信を取り戻させることを期待される一方で、世代交代にも迫られており、極めて困難なタスクを担わされているのだ。

 一方、今大会に挑む日本代表は、22歳以下の選手たちを中心にしたメンバー。そこに、FW岡崎慎司(レスター・シティ)、MF中島翔哉(アル・ドゥハイル)、MF柴崎岳(ヘタフェ)、DF植田直通(セルクル・ブルージュ)、GK川島永嗣(ストラスブール)の5人のオーバーエイジを加えた編成だ。

 U-22日本代表の主戦システムは3-4-2-1だから、今大会も森保一監督がもっとも得意とするこのシステムで戦うはずだ。

 A代表に3-4-2-1が初導入された先のキリンチャレンジカップでは、シャドーやウイングバックの立ち位置があいまいで、前線5人のコンビネーションも、攻撃時3-2-5、守備時5-4-1へのスムーズな移行にも課題を残した。

 だが、U-22日本代表は2017年12月のチーム立ち上げ以来、一貫してこのシステムを使い込んできたから、南米勢が相手でも、A代表との違いを見せたいところだ。

「僕に関しては、前から限定していくこと。少しずつハメていきながら、パスコースを限定していく。あとは、外に出させて、そこで圧力をかける。あくまで全員でプレッシャーをかけて、というのを意識しています」

 そう語るのは、センターフォワードでの先発か、スーパーサブでの起用が考えられているストライカーの上田綺世(法政大学)だ。そのうえで、「ハメる場合はこう、ハメない場合はこう、と臨機応変に」と、チームとして前からプレスをかける場合とブロックを敷いて構える場合を、入念に確認しているようだ。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る