2019.05.04

2011年、なでしこのW杯初優勝が
世界のサッカースタイルを変えた

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 とはいえ、”連動・連係”は、今でもなでしこジャパンのプレーの中枢にあり、これこそがお家芸。どれだけ似せてこようと、日本のサッカーのコピーは存在しない。他国の追随を許さない……と言いたいところだが、そのクオリティを目指して目下奮闘中である。

 現在のなでしこジャパンを率いる高倉麻子監督が手掛けてきたこと――世代交代という観点から見れば、約15年ぶりとも言える大改革だ。前回の大きな世代交代は、それこそ高倉監督の現役時代までさかのぼる。

 今では指導者として、また裏方として女子サッカーを支えている世代が、まだ現役として十分に戦える時期でありながら、当時の女子日本代表監督に就任した宮内聡監督は大ナタを振るって、澤世代の選手たちを招集し続けた。

 世界から見れば、U-20世代がいきなりフル代表と戦うようなもの。

「難しいことは重々承知していたが、日本女子サッカーにとって絶対に必要なことだと感じていた」と宮内元監督は当時を振り返っている。結果的に見れば、当然のことながら宮内体制では世界レベルで歯が立たなかったが、そこから佐々木則夫前監督までの時代を担ってきたのは、この時に招集されていた選手たちであり、そしてその選手たちが時間をかけてチームに融合させてきたメンバーだった。