堂安律に追いつきたい田川亨介。U-20W杯で活躍して道を拓く! (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki, AFLO

―― 子どもの頃からスピードを武器にしたストライカーだったんですか?

田川 点取り屋だったのは間違いないんですけど、プレースタイルは今とは全然違いましたね。

―― どういうタイプ?

田川 昔は足もとがけっこううまくて、FWではあるんですけど、10番タイプでした。自分でなんでもやる感じ。でも、中学生になって、身体が大きくなってスピードもついてきた頃から、技術面が下手になってしまって。

―― 大きくなって、スピードもついて、それでシンプルに点が取れるようになったのかもしれない。

田川 そうかもしれないですね。たぶん、10番キャラのままだったらプロにはなれていないでしょうね。それに、中学のときのチーム(雲仙アルディートFC)はボールを保持するスタイルではなく、「走れ」「戦え」っていうスタイルだったので、そういうのも自分に合っていたと思います。それは今も自分のベースになっています。

―― 代表についても聞かせてください。田川選手はU-22代表とU-20代表の両方に選ばれていて、U-22代表は3月にミャンマーに遠征してU-23アジア選手権の予選を戦った。結果は3試合とも大勝でしたが、田川選手は第2戦の東ティモール戦に先発して、先制のチャンスでPKを思い切り、外しましたね。それほど緊張するような場面ではなかったと思いますが。

田川 いや、別に緊張していたわけじゃないですよ。蹴る前に、外しそうだなっていう予感があって。

―― 蹴る前に?

田川 はい(苦笑)。蹴る直前、あ、今日は入らない日だなって。わかるんですよ、なんとなく。これまでも嫌な予感がしたときは、本当に入らないので(苦笑)。

―― じゃあ、仕方ないなってすぐ切り替えて?

田川 さすがに、ああ......はぁ......って落ち込みます。みんなも笑っていましたし。

―― でも、いつか大舞台で、大事な場面で、痛い目に遭うのでは?

田川 だから、大事なときは蹴らないです(笑)。PKは得意じゃないので。とくに試合中に自分で取ったPKは外すことが多いんです。

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