2019.03.30

結果よりも内容重視。森保Jがボリビア戦で手にした収穫は?

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by Fujita Masato

 一方、この試合のボリビアは4-4-2を採用し、4日前の韓国戦のスタメンから7人を入れ替えた若手中心。センターバック2枚はそのままで、中盤のラウル・カストロを前線に配置して、FWヒルベルト・アルバレスと2トップを組ませた。

 試合後、エドゥアルド・ビジェガス監督が「今日の我々は若い選手が多く、よい経験ができた」と話したように、ボリビアも「バックアップメンバーの底上げ」を狙いとしていたわけだが、ビジェガス監督としては、コパ・アメリカまでにより多くの選手をテストしたかったのだろう。それもあってか、ボリビアは4-4-2の陣形をキープしながら、序盤から守備重視の戦術。少なくとも前半はリスクをかけて攻撃するシーンは皆無だった。

 つまり、日本に与えられたタスクは、いかにしてボリビアの守備網を破ってゴールにつなげるか、という点に絞られていた。しかもこの試合のボリビアは、コロンビアと違って日本対策を持って守備に集中した印象はなく、日本にとって難しい相手ではなかったはずだった。

 しかし、前半のボール保持率で日本が72.3%を記録するなか、ピッチ上で目立っていたのは攻撃時における効率の悪いパス回しだった。いわば、「ビジョンの共有なきポゼッションョン」。過去13試合で最も「アドリブ性の高いサッカー」になっていた。日本の攻撃が停滞した最大の原因だ。

 森保ジャパンのバロメーターである縦パスは、前半だけで18本。この数字は控えメンバーで戦った昨年10月のパナマ戦や11月のキルギス戦よりも少ないが、縦パスを封じられたコロンビア戦が8本だったことを考えると、極端に少なかったわけではない。にもかかわらず、チャンスと言えるような攻撃は、前半で2度のみ。

 西の縦パスを受けた鎌田が宇佐美に落とし、宇佐美から大きく左にサイドチェンジしたボールを乾貴士(アラベス)が受け、カットインからシュートを放った23分のシーン。そして、小林のクロスをゴール前で乾がシュートを狙うも、ミスキックになった25分のシーンである。いずれもサイド攻撃だった。

 ちなみに、前半に日本がサイドから入れたクロスボールは9本あったが、味方につながったのは25分の乾のシュートと、46分に乾の左足クロスが逆サイドに流れてしまい、それを宇佐美が回収した場面だけだった。つまり、前半のクロスの成功率は9分の1。クロスの精度は今後の課題だろう。