2019.03.18

黄金世代の南雄太は、トルシエ監督について
キングカズと語り合った

  • 佐藤 俊●取材・構成 text by Sato Shun
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

「ナラさん(楢崎)がシドニー五輪前にオーバーエイジ枠の選手として(チームに)合流したとき、三ツ沢競技場で一緒に練習をやったんです。そのとき、『これはレベルが違う』『現状ではとても敵わないな』って思ってしまったんです。

 もっと代表にこだわって、第2GKや第3GKだとしてもシドニーに行っていれば、また違った経験ができたはず。でも、当時の自分は試合に出ることしか考えられなかったので、『第2GK以下は一緒だな』と思ってしまった。そういう態度が表に出ていたから(メンバーから)外されたと思います。

 本来、どんな経験も自らの肥やしになるのに、(それを経験する前に)自分はあきらめてしまった。うまくなる人は、そういうチャンスを逃さないし、そこをバネにしてがんばることができる。当時の自分にはそれがなかったんです」

 南は、のちに自らレギュラー争いを降りてしまったことをひどく後悔したという。だが、そういう姿が一度でも、指揮官の目に止まってしまった以上、南に再びチャンスが訪れることはなかった。

 ここから、南は日本代表から疎遠になり、「黄金世代」と呼ばれることにも苦しむことになる。

(つづく)

南雄太
みなみ・ゆうた/1979年9月30日生まれ。神奈川県出身。横浜FC所属のGK。若くして頭角を現し、1997年、1999年と2度のワールドユースに出場。静岡学園高→柏レイソル→ロアッソ熊本

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