2019.03.17

南雄太が語る20年前の準優勝
「小野伸二よりうまい選手はいなかった」

  • 佐藤 俊●取材・構成 text by Sato Shun
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai keijiro

「現地入りしてから、トルシエ監督はA代表の試合(ブラジル戦)があって、しばらくいなかったんですよ。しかも”フラット3”はまだまだ(未完成)で、正直『どうなるんだろう』と思っていました。

 それでも、初戦のカメルーン戦は1-2で負けたんですけど、自分たちのミスでやられただけで、内容的には相手をチンチンにしたんですよ。そしてその試合のあと、イングランド対アメリカの試合をみんなでスタンドから見ていて、『ここから2連勝、イケるな』って、みんなが思ったし、自分もそう確信していました」

 実際、日本はその後、アメリカに3-1、イングランドに2-0と勝利して、グループリーグを首位で突破した。南はそのとき、チームに対する絶対的な自信を感じていた。

「まだ、3試合終わっただけだったんですけど、相手チームに伸二よりもうまい選手がいなかったんです。それに実際に戦ってみて、どのチームも自分らより強くないと感じた。今思えば、20年前の日本がそういう感覚を持つというのは信じられないことだけど、あの世代、あのメンバーだから、自信を持ってそう思えたんだと思います」

 日本は当時、前年の1998年に初めてワールドカップ(フランス大会)に出場した。日本という国がようやく世界のサッカーに認知され始めたばかりの頃に、この若き日本の代表チームは、世代別とはいえ、世界の強豪が集う大会にあって「自分たちは強い」と思ったのだ。

小野伸二の存在は「黄金世代」の中でも際立っていたという。photo by Yanagawa Go そのチームの象徴とも言える存在が、小野だった。南は、小野はすべてを兼ね備えたプレーヤーとしてリスペクトしていたという。