2019.02.05

個、任せの限界。アジア相手に失った
日本らしさ。森保Jの未来に暗雲…

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 さて、話は変わって、ピッチ内の日本代表である。

 今回のアジアカップでの日本の成績は準優勝。優勝を逃しはしたが、結果だけなら、十分及第点と言っていいだろう。

 とはいえ、内容的には酷いものだった。ウズベキスタン戦、イラン戦を除けば、試合を重ねるごとに、内容が悪化していたのではないかと感じるほどだ。

 とりわけ物足りなさを感じたのは、本来、日本の武器であるはずの組織や連係の部分である。

 守備では、誰がボールに寄せて、誰がカバーするのか、そうした基本的な連係がうまくいかずに、余計なピンチを招いてしまう。また、攻撃では、選手同士の動きが重なったり、呼吸が合わなかったりして、せっかくチャンスになりかけた状況をフイにしてしまう。攻守両面において、組織的な連係はままならず、チームがチームになっていないシーンが、大会を通じてかなり目立った。

 日本は近年、若くして海を渡る選手が増え、今大会では、ついに先発メンバー11人全員が海外組という編成が実現した。選手個々の能力は着実に向上しており、よく言えば、それが決勝進出の大きな要因になったと言ってもいい。

 しかし、悪い言い方をすれば、組織の拙(つたな)さを個人能力の違いで押し切っていただけ。ひと言で言うなら、大味なサッカーだった。

 決勝でカタールに完敗を喫したのも、戦術や戦略も含めて、組織の部分でカタールに上回られていたからだ。日本がアジア勢(なかでも中東勢)相手に、"突出した個の一発"で不覚を取ることはあっても、こうした負け方をするのはあまり記憶にない。

優勝したカタールは、日本が武器とする組織面でも上回っていた