ベトナムにシュート数で劣った森保J。苦戦の原因は敵の健闘ではない (5ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 佐野美樹●写真 photo by Sano Miki

 森保監督が言うチームとはいったい何か。代表チームはサンフレッチェ広島ではない。限定されたメンバーで戦う集団ではない。2022年、カタールW杯本番に、このメンバーで生き残っている選手はどれほどいるか。半分いればいい方である。代表には循環する宿命がある。チーム作りの作り方に問題ありと言わざるを得ない。

 残念ながら、森保監督に「おっ、この監督やるな」と思ったことは、これまで一度もない。逆にダメだなと思うことが急増している。

 ベトナム戦の決勝ゴールは、後半、堂安が蹴ったPKだった。堂安への反則を主審は見逃したが、VAR判定で相手の足が掛かっていることが判明。事なきを得た恰好だ。

 ベトナムは終盤、5バックから4バックに布陣を変更し、攻撃的に出た。しかし、テンポは上がらずじまい。0-1で敗れた。日本は大苦戦を強いられたが、それはベトナムが健闘したからではない。日本は自分自身に問題を抱えているのだ。

 喜べない勝利と言いたくなる理由を、森保監督は気がついていないようだ。この状況が続くなら、監督のクビをすげ替えるしかない。とりあえず次戦、準決勝のイラン戦のスタメンに注目したい。ベトナム戦と同じなら完全にアウトだと思う。

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