宮本恒靖が語る、アジアカップで優勝するために必要な「2つの条件」 (4ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro


アジアカップを勝ち抜くためのポイントを語る宮本アジアカップを勝ち抜くためのポイントを語る宮本 もちろん、そのうえで試合に出場する選手個々が力を出し切らなければ、アジアカップは勝ち抜けない。はたして、森保ジャパンはどこまでいけるだろうか。

「今のアジアのレベルは以前よりも確実に上がっているし、出場国間のレベル差が少なくなってきている。その一方で、(強豪国となる)オーストラリアにすごいタレントがいるかというと、そうでもない。では、韓国はどうか? と聞かれても、以前ほどの強さは感じない。そこに、日本が劣っているとは思わない。

 今の代表メンバーには、堂安律とか有望な若い選手がいて、お互いに切磋琢磨できる環境にありますし、アジアカップを知る長友佑都や吉田麻也らが彼らを支えて、大会中にいい流れを作ることができれば、結果は残せると思います。勝利にこだわって、アジアでの地位を築いてほしい。それが、その後のW杯予選にも必ずつながっていくので」

 事実、2004年のアジアカップ優勝は、その後に続くドイツW杯予選を戦うチームのベースとなって、結果にもつながった。最終予選では、アウェーのバーレーン戦を制し、無観客試合となったタイでの北朝鮮戦にも快勝。最後のイラン戦を残してW杯出場を決めた。

「(アジアカップで)苦しい大会を勝ち抜いて優勝できた、という成功体験はみんなと共有される。最終予選でも『何があっても乗り切れる』という自信を持って戦えるようになるんです」

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