連勝も森保ジャパンに募る不安。
中心選手不在、メンバー固定は危ない

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Kishimoto Tsutomu/PICSPORT

 想起するのは、1戦目(コロンビア戦)、2戦目(セネガル戦)を同じスタメンで戦ったロシアW杯の日本代表だ。西野朗監督は、3戦目(ポーランド戦)でスタメンを一気に6人代え、そして4戦目(ベルギー戦)では再び、当初のメンバーに戻して戦ったが、このやり方では5戦目(準々決勝)のスタメンは見えてこない。ベルギー戦も逆転弾を打ち込まれる前こそが交代のタイミングだったが、西野監督は動かなかった。動けなかったのだ。その時、選択肢は手詰まりの状態にあった。

 森保監督は次戦ウズベキスタン戦をどう戦うのか。西野ジャパンの3戦目と被って見える。となると、4戦目(決勝トーナメント1回戦)のスタメンも見えてしまう。これでは7試合は戦えない。

 オマーン戦を日本のお茶の間に伝えたテレビ解説者は「メンバーを固定して戦った方が成長する」と述べたようだが、これが日本人の指導者に浸透しているスタンダードだとすれば、代表監督は即、外国人に戻すべきだろう。メンバーを固定して戦った時、成長するのはいったい誰なのか。11人のみが成長しても、トーナメントは勝ち抜けない。7試合目はない。2022年も期待できない。日本代表の強化にはまるで繋がらないのである。

 森保ジャパン、このままでは危ない。

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