アジアカップで露呈した森保Jの弱点。トルクメニスタンに苦戦の理由 (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Kishimoto Tsutomu/PICSPORT

 大会前、「7試合戦うつもりだ」と述べた森保監督だが、そのためにはメンバーのやりくりがカギになる。23人のメンバー、とりわけGKを除いたフィールドプレーヤー20人を、どうローテーションさせるか。監督の腕の見せどことだ。

 しかし、最弱国とおぼしきにトルクメニスタン相手に、森保監督は現状のベストメンバーを送り込み、メンバー交代も1度しか行なわなかった。ガチガチのサッカーをしてしまった。

 その余裕のなさがピッチに反映された一戦だったように見える。相手に1点を奪われると焦り、2点差に引き離して安全圏に入ったかに見えてもドタバタした戦いを繰り広げる日本の姿は、森保監督の胸中そのものだったと見る。

 1人しか交代できない監督。これではチーム全体のムードは上がりにくい。7試合を戦う体力もつきにくい。トルクメニスタン戦は、これまでの親善試合では明るみにならなかった森保監督への疑念が噴出した一戦でもあった。

 気になるのは次のオマーン戦(13日)のスタメンだ。トルクメニスタン戦とほぼ変わらぬメンバーで臨むと、決勝トーナメントに入ってから苦しくなる。選択肢は減る。アジアカップを戦う森保ジャパン。疑ってかかった方がよさそうである。


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