2019.01.09

5度目のアジア王者へ。
森保ジャパンの敵は「自分たち自身」

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by JFA/AFLO

 同じくサイドアタッカーでキャプテンのアルスラン・アマノフも、ハードワークとミドルシュートを武器にチャンスを作り出す。

 こうして築かれた好機を得点に結びつけるのが、エースのアルティムラト・アンナドゥルディエフだ。ペナルティエリアの外から積極的にシュートを狙ってくるタイプだけに、日本にとっては、そのミドルシュートが日本のDFの足に当たってゴールに吸い込まれる、という最悪のパターンも想定しておくべきだろう。

 組織力もトルクメニスタンの大きな武器だ。23人のメンバーの半数近くが国内の強豪クラブ、アルティン・アシルの選手で占められており、テストマッチの数が少なくとも連係に不安はないのだ。2度目の就任となるヤズグリー・ホジャゲルディエフ監督は、「日本は強いが、勝つための準備はしてきた」と自信をのぞかせる。

 一方、日本にとって敵はトルクメニスタンだけではない。初戦の難しさ、である。

 ワールドカップとは異なりアジアカップでは、開催国や近隣諸国ではないチーム同士が戦う場合、スタジアムが閑散としている。その独特な雰囲気が、試合への入り方を難しくして、チームパフォーマンスに影響を及ぼすのだ。ましてや1月のこの時期は、日本の国内組にとってシーズンオフの時期。どうしても大会序盤は本来のパフォーマンスを出すのが難しくなる。

 日本にとって大きいのは、グループFに所属するため、大会に登場するのが最後ということだろう。大会2日目にオーストラリアがヨルダンに0−1、タイがインドに1−4と敗れ、3日目には中国がキルギスを2−1、韓国がフィリピンを1−0と苦戦する姿を目の当たりにすることができた。

 むろん、吉田麻也(サウサンプトン)や長友佑都(ガラタサライ)ら8年前の大苦戦――初戦でヨルダンと1−1で引き分けた――を知るベテランたちも初戦の難しさを説いているに違いないが、そのうえで、実際に上位進出を予想されるチームの苦戦に危機感を高めている。青山敏弘(サンフレッチェ広島)が言う。