森保一監督の手腕が試されるアジア杯。日本は決勝まで進めるのか (2ページ目)

  • text by Sportiva photo by Sano Miki

杉山 だからこそ、興味があるのはトルクメニスタン戦のメンバーです。まず負けることのないこの試合で、今、なんとなくスタメンだと思われているメンバーを崩していったほうが、最後に余力が残る気がしますし、従来のスタメン以外で誰が確実に使えるのかを読むことができる。

 ベストメンバーで大勝するより、これまでにない選手の組み合わせを試して1-0でいいから勝つことを目指すというコンセプトのほうが、7試合目(決勝戦)にいいサッカーができる可能性は高まります。逆に、3戦目のウズベキスタンはそう簡単に勝てる相手ではないから、その時に合わせてベストメンバーを持ってくるほうがいいかもしれない。

浅田 でも今回は、極端な話、グループリーグで3位に入っても決勝トーナメントに進める可能性があるわけです。万が一、トルクメニスタンに引き分けたところで、大慌てする必要はありません。逆に初戦に勝てば、あとは好きにメンバーを代えてテストしていったっていい。大胆にチームを変えやすくなるかもしれないし、まさに監督の腕の見せどころじゃないでしょうか。

 今回のアジア杯は、出場国が24になったせいで、試合のスケジュールがかなり間延びしています。開催国UAEの入ったグループAの初戦が1月5日(現地時間)なのに対して、日本の入ったグループFは9日。決勝トーナメントに入ると、グループリーグで後のほうに試合をしたチームほど、試合と試合の間隔が短くなっていきます。グループFの第3戦は17日ですが、決勝トーナメント1回戦は最短で20日。準々決勝(24、25日)、準決勝(28、29日)、決勝(2月1日)と、最後のほうになればなるほど、日本は日程的にきつくなっていく。「ここらでひと息、入れられるな」という試合はないと思うんです。それだけに、グループリーグではいかに多くの選手を使うかが重要になってきます。

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