アジア杯は日本代表のここを見よ。柴崎・遠藤の信頼性、大迫の代わりは? (2ページ目)

  • text by Sportiva photo by Sano Miki

 たとえば前線の4人、「大迫勇也(ブレーメン)、中島翔哉(ポルティモネンセ)、南野拓実(ザルツブルク)、堂安律(フローニンゲン)はある程度計算できる」と言うけど、短期間で連戦こなすひとつの大会をA代表では戦ったことはないから、未知数のところが結構ある。悪く言えば危なっかしい部分もあって大コケする可能性もあるし、一気に化けるきっかけになる可能性もある。どちらもあり得るという意味で、楽しみです。

杉山 ポジション別に見ていくと、確かに前の4人は明るい材料だけど、GK、CBらディフェンス陣は相当、不安が残ります。

浅田 いまだけの話ではないですが、GKに関しては、ずっとベテラン頼みで計画的に次を育ててこなかかったという感じがします。川崎フロンターレ、鹿島アントラーズなどJリーグでも上位のチームは外国人GKが多い。

杉山 プライオリティの1位は東口順昭(ガンバ大阪)なんだろうけど、Jリーグでプレーする外国人GKに比べると、ちょっと頼りない。ただ、探せば他にいるのかといえば、いないというのが実状で、クォン・スンテ(鹿島)とか、借りてきたいところだね。似たことはCBにもあって、人材豊富とは言えない。中心になっている吉田麻也(サウサンプトン)からして、所属チームで最近ようやく試合に出るようになったけど、コンスタントではない。槙野智章(浦和レッズ)は年齢的な問題があるし、冨安健洋(シント・トロイデン)も悪くはないけど、レベル的にはまだちょっと足りないところがあると思います。

浅田 その点、SBは他にも候補者はいるし、比較的層が厚いですね。

杉山 前の4人がいつになくいいとして、それを全体とどう連結させるかを考えると、僕はSBの働きがポイントだと思います。たとえば左サイドMFの中島は右利きですよね。そうすると、本当は左SBは左利きのほうがいいんです。長友佑都(ガラタサライ)は安定感のあるこなれた選手だから選ばれているのだろうけど、そこがちょっと引っかかる。

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