ドーハの悲劇って何? 森保J・リオ世代に中東コンプレックスはない (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 とはいえ、四半世紀も前の出来事に、いつまでも引っ張られ過ぎているという側面があるのも、また事実である。

「(中東だからといって)やりづらいっていうイメージはない」

 そう語るのは、24歳の右サイドバック、室屋成である。

アジアカップの日本代表メンバー入りした室屋成アジアカップの日本代表メンバー入りした室屋成 2016年リオデジャネイロ五輪に出場している室屋は、そのアジア最終予選を兼ねたアジアU-23選手権で優勝した経験を持つ。2016年1月、その大会が行なわれたのが、同じ中東のドーハだった。

「メディアの人たちからもドーハの悲劇とか、そういう話をよく聞くが、自分たちは結構(中東に対して)いい感覚がある」

 今回のアジアカップ登録メンバーのなかでは、室屋の他に、MF遠藤航、中島翔哉、南野拓実が、U-23でのアジア制覇を知るメンバーだ。

 もちろん、一発勝負のトーナメントでは何が起こるかわからない。だが、それはどこで行なわれる大会でも同じこと。今後の日本代表を担うであろう若い世代の選手たちに、不要な中東コンプレックスがないのは喜ぶべきことだ。

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