2018.11.20

大迫の代わりは誰か? 森保ジャパンの「プランB」の顔ぶれを予想する

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 引いた相手の攻略として、セットプレーは有効な手段のひとつ。もっとも、かつては中村俊輔(ジュビロ磐田)、遠藤保仁(ガンバ大阪)と優れた蹴り手がいたが、それ以降、キッカーのスペシャリストが現れていない。

 ベネズエラ戦では中島翔哉(ポルティモネンセ)のキックを酒井宏樹(マルセイユ)が決めたが、酒井、吉田、冨安健洋(シント・トロイデン)、大迫勇也(ブレーメン)、三浦弦太(ガンバ大阪)、杉本健勇(セレッソ大阪)と受け手には長身選手が揃っているだけに、中島が蹴るにせよ、堂安律(フローニンゲン)が蹴るにせよ、精度とパターンを磨いておきたい。

 また、ミドルシュートを打って相手を引き出すことはもちろん、原口元気(ハノーファー)や伊東純也(柏レイソル)といったワイドアタッカーをサイドに張らせて相手の最終ラインを広げたり、中盤でのショートパスで相手を食いつかせ、背後に生まれたスペースを素早く突いたり、その際のカウンターに対するリスク管理も含め、賢い戦い方が求められる。

 もっとも、”プランB”とはそうした戦い方の話だけではない。

 10月のウルグアイ戦、先日のベネスエラ戦に出場したメンバーが”プランA”なら、現状、控えに回っている選手たちこそ”プランB”となる。

 2列目に並ぶ3人の若者たち、南野拓実(ザルツブルク)、中島、堂安と1トップの大迫の連係は試合を重ねるごとに高まってきたが、では、それに代わる選手たちはどうか。ロシア・ワールドカップに出場した原口を除けば、どこまでやれるか未知数だ。

 とりわけ替えが利かないのは1トップの大迫だろう。その存在感は「大迫は非常にいい選手ですし、彼に代わる選手が現状いない」と森保一監督も求めるほどだ。現チームで”ポスト大迫”と言えるのは、杉本ただひとり。「サコ君を脅かすというか、向かっていく選手が出てこないといけないと自分でも思っている」と意気込む杉本に、キルギス戦ではチャンスを与えたい。

 1月に開催されるアジアカップはUAEでのセントラル開催となるが、セントラル開催のトーナメント戦として思い出されるのは、16年1月にドーハで行なわれたリオ五輪アジア最終予選である。

 準々決勝のイラン戦は延長戦にもつれ込み、準決勝のイラク戦は後半のアディショナルタイムも決勝ゴールで振り切り、決勝の韓国戦は0−2のビハインドをひっくり返すなど、苦しみながらアジアの頂点に辿り着いたこの大会で輝いたのは、スーパーサブの存在だった。