2018.11.17

ベネズエラ戦ドローでほの見えた、
森保ジャパン「2つの不安」

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki 藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 その流れは、このベネズエラ戦にも引き継がれた。勝利を欲するあまり、テストを疎かにした。先細り感を露呈させることになった。代表監督のスタンダードから外れた、その方向性を疑わざるを得ない方向に森保監督は進んでいる。

 ウルグアイに同点ゴールが生まれたのは81分。酒井が自軍ペナルティエリア内で勢いよく相手に衝突、PKを取られた結果だった。前半39分、代表初ゴールに気をよくした選手が、興奮を抑えられず、自軍のエリア内でもファイトする。サッカーによくありがちな展開だが、ホームで、南米下位のベネズエラに、勝利至上主義に走りながら引き分ける姿は、まったくもっていただけない。

 ちなみに森保監督はこの日も、相手のラファエル・ドゥダメル監督が6人の交代枠をすべて使ったのに対し、4人しか代えず、サブに与えた時間でも、のべ126分対90分(追加タイム5分含む)と大きく劣った。

 代表の活動は4年周期で、いまはその1年目の前半戦だ。来年1月にアジアカップを控えているが、11人だけで最大7試合戦うアジアカップは戦えない。20人のフィールドプレーヤー全員が戦力にならないと準決勝、決勝あたりで息切れする。そこから逆算して考える思考法が、代表監督には求められている。

 危うさを覚えずにはいられない。選手と監督。どちらのレベルが高いかという視点で、現在の代表を眺めると軍配は選手に上がる。

 メンバーを4人しか代えることができなかった森保監督だが、代えた4人の顔ぶれからも、森保ジャパンの問題を垣間見ることができる。