森保ジャパンにとって重要な2試合。堂安は「リベンジの好機」と発奮 (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Nikkan sports/AFLO

 アジアカップまでいかに戦術を浸透させ、チームをまとめるか――。

 それゆえ、メンバー選考も9月、10月シリーズから大きな変化があった。初陣となった9月は南野拓実(ザルツブルク)、中島翔哉(ポルティモネンセ)、堂安律に代表されるようにフレッシュなメンバーを招集し、10月シリーズでは長友佑都(ガラタサライ)、吉田麻也(サウサンプトン)、大迫勇也(ブレーメン)、酒井宏樹(マルセイユ)、原口元気(ハノーファー)、柴崎岳(ヘタフェ)らロシア・ワールドカップで主力として活躍した選手たちを呼び戻した。

 だが、今回は23人のうち山中亮輔(横浜F・マリノス)、鈴木優磨(鹿島アントラーズ)のふたりを除く21人が10月シリーズと同じメンバーなのだ。のちに負傷が発覚した鈴木と青山敏弘(サンフレッチェ広島)に代わって杉本健勇(セレッソ大阪)と守田英正(川崎フロンターレ)が追加招集されたが、彼らは9月シリーズで代表の空気を吸った選手たちだ。

 そこから浮かび上がる今シリーズのテーマは、「継続性」だろう。

 ベネズエラ戦2日前となる11月14日のトレーニングを終えたあと、遠藤航(シント・トロイデン)もこんなふうに言っていた。

「(ベネズエラ戦に向けてというより)どちらかと言うと、自分たちのウルグアイ戦がどうだったとか、自分たちにフォーカスしていく感じなので、やることは変えずに継続していく、ということかなと思います」

 そのため、今シリーズでも3バックに着手することなく、これまでどおり4-2-3-1を採用し、戦術の浸透、コンビネーションの強化に力を注ぐことになるはずだ。また、10月のパナマ戦とウルグアイ戦では先発メンバー9人を入れ替えて臨んだが、今シリーズではアジアカップを見据え、ある程度メンバーを固定して戦うのではないか。今シリーズで重用された選手たちが、アジアカップにおけるファーストチョイスになるだろう。

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