勝因は平均171cmトリオの躍動。日本の強みを再確認したウルグアイ戦

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Etsuo Hara/Getty Images

ウルグアイ戦で2点目を決めた大迫勇也に駆け寄る長友佑都、中島翔哉らウルグアイ戦で2点目を決めた大迫勇也に駆け寄る長友佑都、中島翔哉ら ウルグアイ戦はテンションの高い試合だった。日本選手の出来も全体的によかった。

 選手を代えにくい試合だったことは事実である。しかし、これは交代選手枠6人で争われるテストマッチだ。2人しかメンバー交代を行なわなかった森保監督に、まず異議を唱えたい。

 テレビではアナウンサーが、「アジアカップを見据えた戦いか」などと、そんな森保采配を擁護する実況をしていたそうだが、その行為は保身そのものだ。結果がほしくなった監督のエゴ。器の小ささを示す典型的な例である。これを肯定しては、この国のサッカーは成熟していかない。

 6人代えられるのに2人しか代えなかった森保監督と、6人すべて代えたオスカール・タバレス監督。結果は4-3で日本の勝利に終わったが、テストマッチというコンセプトに相応しい采配をしたのはタバレス監督だ。監督としてあるべき姿を示したのも後者であり、信頼が増したのも後者だ。なにより、選手たちがそう思っているに違いない。代表監督は、こうしたことが自然にできる国際感覚溢れる人物に任せたい。

 森保監督はあと4人、代えなければならなかった。日本の将来のために。そうでなければ、勝利を本気で喜ぶ気にはなれないのだ。

 もしあと4人代えていたら、結果はどうなっていたかわからない。だが、それでもし試合に敗れても、見ている側は悪い気はしないだろう。森保ジャパンに十分、好印象を抱いたはずだ。それぐらい、この試合は日本のよさが存分に発揮された一戦だった。

 なかでもよく見えたのが前の4人。4-4-2の両サイドハーフと2トップだ。

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