2018.10.16

パナマ戦から読み解くウルグアイ戦の森保ジャパンの先発メンバー

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi photo by Fujita Masato

 結局、就任直後から注目されていた広島時代の3-4-2-1は、少なくともアジアカップが終わるまでは封印されそうな気配が漂ってきた。頭から物事を決めつけず、選手の主体性をベースにチーム作りを行った西野朗前監督から大きな影響を受けたという森保監督だけに、まずは自分の色を薄めたかたちでチーム作りを行なうという決意なのだろうか。

 いずれにしても、この点については今後も議論の対象となるはずなので、引き続きチェックを続ける必要がありそうだ。

 試合の中身に話を移すと、立ち上がりからボールを支配したのは日本だった。前回のコスタリカ戦では、相手がセンターバック2人と攻撃の起点となるボランチ2枚が前から厳しくプレスをかけてきたことで、日本は前方にロングボールを蹴り込むことでそれを回避するシーンが目立っていたが、この試合ではそのような現象は起こらなかった。

 青山敏弘が2人のセンターバックの間に落ちることで相手の2トップのプレスを外していたことと、パナマがそれほど前から来なかったことが、その理由として挙げられる。結局、パナマはコンパクトな陣形を保ちながら、フィールド中央から自陣でブロックを敷くことで日本の攻撃を食い止めるにとどまっている。

 そんななか、前半に際立っていたのは、青山が低い位置から頻繁に縦パスを入れるシーンだった。前半41分、相手のミスパスをインターセプトした青山が、相手センターバック2人の間にポジションをとった南野に縦パスを入れ、そこから先制点が生まれたシーンがその典型だった。

 それ以外にも、青山が前方に出した縦パスは、前半だけで長短合わせて10本はゆうに超えていた。なかでも、約1分間、22本ものパスをつないでから青山が右サイドからオーバーラップした室屋成に入れたミドルパスは、前半でもっとも効果的なものだった。残念ながら、室屋が自らシュートを狙わず、クロスを入れてしまったことでチャンスは潰えてしまったが、これが日本にとっての最初の決定機と言えるシーンとなった。

 なぜパナマがあそこまで青山をフリーにし続けてしまったのかはわからないが、少なくとも相手の対応のまずさを突き、青山が得意とする縦パスを駆使することによって日本が攻撃のリズムを作っていたことは間違いない。さらに、この試合ではセンターバックの冨安健洋の積極的なフィードも目立っていて、コスタリカ戦での三浦の役割を担っていた。