福田正博は大島僚太を代表の中核に推す。「1本のパスで全員を動かす」 (3ページ目)

  • 津金壱郎●構成 text by Tsugane Ichiro
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 3−4−2−1のフォーメーションで大島のポジションを考えると、2シャドーで起用するにはスピードがそこまでないので、中盤の「4」の中央での起用になると思うが、同じポジションには今回招集が見送れられた柴崎岳(ヘタフェ)もいる。ふたりの特徴を考えれば、両選手を同時に起用するのは守備面を考えると難しい。そのため、中盤のどちらか一方は守備力の高い選手になり、どちらかがベンチに座ることになるだろう。

 4-3-3の中盤の「3」の中央、アンカーで起用する手もあるが、このポジションはヘディングの強さや、守備での強さが求められるだけに、168cmの大島に任せるにはやや不安がある。森保監督が川崎の4−2−3−1や、コスタリカ戦の4-4-2のフォーメーションを採用したとしても、彼はもっとペナルティーエリアに入っていく回数を増やさないと、相手にとって脅威となるプレーヤーになれない。そう考えると、4-2-3-1であれば「2」、4-4-2の場合、中盤の「4」の中央の位置でプレーするのがより適していると言える。

 その大島が、森保監督が率いる日本代表でどういうプレーを見せてくれるのか楽しみにしていただけに、ケガでの代表辞退はとても残念だった。次のチャンスである10月のパナマ戦、ウルグアイ戦で、その能力を存分に発揮してもらいたい。

 そして、ここから先の4年間で、柴崎らと高いレベルでポジション争いをしながら、日本代表をさらなる高いステージへと引き上げてほしい。彼が日本代表の中核として活躍することを心待ちにしている。

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