2018.09.14

初陣勝利も森保監督の過大評価は禁物。
コスタリカ戦を冷静に細かく分析

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

 3-0で勝利したこともあってか、森保ジャパンの初陣となったコスタリカ戦に対する世間の評価はすこぶる高い。とりわけ試合を観た者にとっては、苦戦を強いられた前半よりも、ロシアW杯に出場していないフレッシュな選手たちが躍動した後半のイメージが強く残ってしまうため、うっかりすると過大評価につながってしまう可能性がある。

 そこで、客観的な視点であらためて試合をレビューし、ディティールから見えてきたものから、森保ジャパンのサッカーを分析、評価したい。そうすることで、コスタリカ戦で見せた日本の狙いと、それをどこまで実行できたのかが明確になるからだ。

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 まず、この試合の日本をひと言で総括すれば、前半と後半では別の顔を見せたということが挙げられるだろう。

 ただし、前後半の内容の違いは、選手交代枠が通常より多く、それぞれの目的意識が異なる親善試合の特性でもあるため、主に外的要因によるところが大きいという大前提を頭に入れておく必要がある。

 たとえば、今回で言えば、日本は4日前に予定されていた札幌でのチリ戦が地震の影響でキャンセルされたこと、それによって練習時間と内容などスケジュールの修正を余儀なくされたという背景があった。また、コスタリカ戦が森保監督にとっての大事な初陣だったということも試合に大きく影響を与えた。

 逆に、コスタリカは4日前にアウェーで韓国戦を戦っていた。試合後の会見でロナルド・ゴンサレス監督も語っていたが、この試合のコスタリカは、移動を含めて日本よりもコンディションでハンデを負っていたこともおさえておくべきだろう。そして、今回の試合の目的のひとつとして、今後はコスタリカ伝統の3バック(5バック)だけでなく、4バックも併用できるようにトライをしている最中であったこともポイントとなった。

 これらの背景を踏まえ、両監督がこの試合で採用する布陣を決定したことが想像できる。準備不足の日本は、森保監督のトレードマークである3-4-2-1ではなく、現代サッカーの基本ベースとなっているオーソドックスな4-4-2。一方のコスタリカは、韓国戦で4バックをテストし、日本戦ではコスタリカの選手が慣れ親しむ3-4-1-2を採用した。