U-21森保ジャパンが価値ある準V。東京五輪へ多大なる成果を得た (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 にもかかわらず、両チームのシュート数、日本の7本(うち枠内は3本)に対し、韓国は18本(うち枠内は8本)という数字が表すように、日本が韓国の攻撃を前に、必死で耐える時間が長くなった。韓国の短所をあぶり出すことができず、長所を際立させる試合にしてしまったわけだ。

 勝敗はともかく、やり方次第で、もう少し違う試合展開に持ち込めたのではないか。そんな印象は強く残る。

 やはり、日本はもっとボールを保持する時間を増やし、得点できない(あるいは、決定機を作れない)までも、自分たちが一旦落ち着き、相手の勢いを削ぐような時間を作れないと苦しくなる。それが、劣勢を強めた最大の要因だろう。

 森保一監督も「守備の部分では、タフに粘り強く対応してくれた」と選手を称えながらも、「守備から攻撃につなげる部分で、ボールを握って攻撃する時間を作れればもっとよかった」と、反省点を口にしている。

 当然、同じような声は選手からも聞かれた。

「仕掛けのなかでシュートまでいける場面もあったし、もうちょっとビルドアップの部分から落ち着いてボールを保持して、相手を押し込める状態を作れれば、もっとチャンスを作れたと思う」(三好)

「後半はある程度ボールを持つ時間があったし、僕や(MF松本)泰志(サンフレッチェ広島)のところから縦にいいボールをつけたりすることができた場面を振り返ると、もっと前半から落ち着いてできたんじゃないかと思う」(DF原輝綺/アルビレックス新潟)

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