2018.08.31

森保ジャパンの人選に杉山氏が疑問符。
「なぜFWは3人だけか?」

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 さらに言えば、左で先発出場が濃厚な車屋は、4バックのサイドバックには適性があっても、ウイングバックに適性があるとは思えない。このポジションに向いているのは槍系の選手。将棋で言えば"香車"タイプだ。

 車屋は長駆攻め上がるというタイプではない。ジワジワ、ヒタヒタ、周囲と連携を図りながらコンビネーションで攻撃参加を図るタイプだ。室屋にも車屋ほどではないが、そうした傾向がある。サイドアタッカー各1人のサッカーをしたいのなら、例えば元広島のミハエル・ミキッチ(湘南)のような選手が、少なくとも周辺にゴロゴロしている必要がある。

 森保監督がこれから代表でやろうとしている3-4-2-1は、とりわけJ2を中心に流行しているが、J1では少数派だ。欧州組がプレーする欧州各国のリーグではその割合はさらに減る。10%程度だろう。

「代表のサッカーは、その国に浸透している標準的なスタイルで戦うことが望ましい」、「代表チームが唐突なサッカーをすることは好ましい傾向ではない」とは、これまでの欧州取材で多くの評論家らから聞かされてきた言葉だが、今回、森保監督が選んだメンバーを眺めていると、その台詞を思い出す。

 日本人監督ながら、森保監督には、外国から突然、日本にやってきた監督を見るような気さえする。穏やかそうな顔をしているが、案外、独善的。発表されたメンバーを見てあらためて思う次第だ。

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